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Look595、嵐山の鳩。

皆さん、どもども。
うつを背負って人生ヒルクライム中のオペラです。

気が付くと、ロードバイクに触れることなく二か月が経っていました。

「月日の経つのは早い。つくづく実感する。
 同じような一日の、それも悪い意味での繰り返しならなおさらだ」

そして私は、今日も眠れないまま朝を迎えたのです。

「頭が痺れている。体はけだるさに埋もれている。
 ああ、今朝はカーテンが明るい。今にも眠りに落ちてしまいそうだ。
 ダメだ! 起きた時にまた後悔する。
 何とかしなければ。
 そうだ、これしかない」

このループが約一時間ほど脳内で再生された後、私はようやく全裸になることが出来たのです。
 
久しぶりのLook595。

風は既に秋の気配を含んでいました。
冷ややかで透き通った空気の流れ。
そんな風に吹かれながら、私はペダルを回し始めました。

最初は体が重くて中々調子が上がらなかったものの、にじむ汗と共に徐々に世界が変容していきました。

「何か気持ちいい。
 何か前に進む。
 何か行けそうな気がしてきた」

普段のジョギングの成果なのでしょうか、足は回るわポジションは決まるわと、自分でもまさか徹夜明けでロードバイクに乗っているとは思えないほどのパフォーマンスを発揮し、気が付いた時そこは嵐山でした。

P9050001.jpg

川から吹く風が体を洗い、すっと汗をぬぐっていきます。
初秋の柔らかい日の光が、優しく体を包んでくれます。

「ああ、このまま寝てしまいそうだ。
 いやダメだ。
 寝ちゃ意味ないだろ」

そんなことを考えながら暫くボーッとベンチに腰掛けていました。

P9050002.jpg

ふと、鳩が群れをなして足元にうごめいているのに気が付きました。

相変わらずアホそうに歩いています。

一羽、私の頭をよぎるように飛んでいく鳩がいました。

翼を広げてしばらく滑空し、地面すれすれで両足を前に出すと同時に羽ばたいて減速、そしてそのまま見事に着地。

「かっこいい」
鳩を見て初めてそう思いました。

まるで猛禽類の捕食の瞬間のような、
いや、ガッチャマンが空から降りてくるかのような、
いやいや、バットマンがもったいぶって登場するかのような、
何に例えるのが適切なのか分からないくらいに、それはかっこいい瞬間でした。

その後、次から次へと鳩が私の頭をかすめて同じ場所に着地していきました。

私は畏敬の念にも似た複雑な感情を抱き、着地する鳩たちに見入っていました。

私は思いました。
(それにしても、普段歩いている時のこいつらのあのアホっぽさは一体なんなんだろう。
 いや、だからこそ着地が余計に格好良く見えるのかも?
 ギャップによる意外性。
 間違いなく女心に響きそうな鳩の一面……いや、それは無いか)

華麗な着地を次々に披露する鳩たち。
しかし、地に足をつけたその瞬間から、再び元のアホ丸出しの二足歩行へと移行していきます。

(ずっと飛んでりゃいいものを。
 やっぱり所詮鳩は鳩か)

鳩は一歩進んでは小石をついばみ、それが餌ではない事を確認して放り投げます。
そしてこの動作を延々と繰り返すのです。
これはもう一歩進むごとに記憶が消えているとしか思えません。

私には、鳩はネガティブな出来事は積極的に記憶から抹消し、ポジティブな出来事だけを選択的に記憶しているように見えました。

何故なら、いくら人がたまにエサを与えてくれる存在だとはいえ、カラスもスズメも決して人には近づいてこないのに、鳩だけがノーガードで近づいてくるのです。

「なんて都合のいい脳みそなんだ、鳩。
 思い出は全て幸福。
 完全に人生勝ち組じゃないか。
 生まれ変わったら鳩になりたい」

人知れず、或いは鳩知れず、鳩に羨望の眼差しを向けていた私。

気が付くと30分ほど経過していました。

「ダメだ。
 なんで鳩の事をこんなに一生懸命考えているんだ。
 人として鳩をこのような視線で捉えるのは如何なものか?
 もう止めよう」

私は辛うじて人間の尊厳を維持しつつ、Look595に跨り、周囲の散策に赴きました。

P9050004.jpg

長雨と台風の影響でしょうか?
溜まった土砂や流木の撤去作業をしていました。

P9050005.jpg

そういえば「ながれ橋」はどうなっているのだろう?
多分、いや間違いなく流されているだろうけど。

P9050008.jpg

空にたなびく雲。
淋しくなる落葉樹。
改めて秋を感じました。

P9050007.jpg

P9050006.jpg

郷愁、哀切。
抒情豊かな日本の秋。

恐らく鳩には分かるまい。

私は、危うく(鳩に対して)失いかけた自尊心を取り戻し、嵐山を後にしました。

……続く。

最後まで読んで頂き、感謝、感激です。

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コメント
533: by まーさん on 2016/10/08 at 18:55:32

はじめまして。今晩は。
いつも読ませてもらっています。
流れ橋、綺麗になってますよ。以前の風情はなくなりましたが・・・
気候もいいので見に来て下さい。

534:Re: タイトルなし by オペラ on 2016/10/08 at 19:53:07

> まーさん さん
はじめまして。そしてコメントあざっす。
私は、ながれ橋のあの経済観念を無視した破壊と再生の歴史が気に入っていたので、経済優先で最適化されていく現在の姿を見るのは少し残念に思います。
ながれ橋ゆえの”何か”を未来に残してほしいですね。
また様子を見に行きます。

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