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復職への道(最終話)

皆さん、どもども。
うつボッチオペラです。

私の目の前に立っていたのは、以前復職に向けての面談でお世話になった
どんな問題にも真摯に対応して頂けそうな老齢の紳士
(そして昔話を語るのが大好き)”
略して『真摯な紳士』でした。

その真摯な紳士は某世界的大企業を定年退職後、人事つながりでわが社へ良く言えばメンター的な、悪く言えば限りなく天下り的な感じで再就職された、基本的に週3日出社で休職中の社員の面倒を見られている方です。

真摯な紳士:
「オペラさん、お早うございます。
 ちょっと○○(熱血冷血人事)さんの方は会議に入られたらしくて。
 代わりに私の方で対応することになりました」


(やつは会議か。
 まあいいだろう。
 出社初日からまた脅されるようなことを言われてテンション落とされるよりはましだ。
 つまり私はついている。
 何の会議か知らないが、ちゃんと場の空気を読んでから発言するんだぞ)


という訳でそれから約30分間、私は再びこの真摯な紳士から自分の元いた会社についての昔話を聞かされ続けたのでした。

昔話はとても新鮮で興味深く、聞いていて全く飽きませんでした。
それにこの人からは私の置かれている状況と現在の心境についての気遣いがとても強く感じられ、しきりに私がリラックス出来るよう努めてくれていました。

さすが人事畑一筋で職務を全うしただけのことはあるなと思いました。
素直に尊敬できます。
(ただし最近人と接する機会が少ないのか、異常に話好きなことに微かな悲哀を感じましたが)

30分後、一通り昔話を語り切った真摯な紳士は、ふと自分の腕時計に目をやって、不可解そうな面持ちで首を傾げながら電話を手にしました。

どうやら例の熱血冷血人事に連絡をしているようです。

ひとしきり会話を交わした後、真摯な紳士は私に向き直って言いました。

真摯な紳士:
「○○さんは会議から出られないそうです。
 オペラさんの配属先の上司に連絡したそうですから、もうすぐ迎えに来られるでしょう」


(会議から抜けられないのか。
 まあいいだろう。
 今更奴に来られても百害あって一利なしのような気がする。
 しかし、何の会議か知らないがあの熱血冷血人事、
 何となく空気読めずに自爆して上司に捕まって問い詰められ、
 更に空気読めない発言を炸裂させて豪快に自沈しているような気がするのは私の気のせいだろうか?)



それから暫く時間が経ち、ついに配属先の上司が私を迎えにやってきました。
私は真摯な紳士の下を離され、息せき切らしてやってきた年下の新しい上司の下へと引き渡されました。
まるで家畜が新しい飼い主に売り渡されている現場のようです。

そこからオフィスまでの道中、正直私は何も覚えていません。
完全に記憶が飛んでいます。
その間宇宙人にさらわれていたと言われれば素直に信用してしまいます。

記憶がつながったのはオフィスで簡単な挨拶をして、その後案内された自席に座った時でした。

(今、会社にいる。
 そして今、自分の席に座っている。
 実感が湧かないしこの状況が信じられない。
 ついでに緊張のあまり今自分がどんな心境なのか分からない。
 その上、全身には妙な力が入っている。
 息が止まりそうだ)


私はこの時、「ここは職場であり、私は本来仕事をするためにここに存在している」ことなど全く認識することが出来ませんでした。
悲しいかな私にとってここは「ただ一日を耐え忍び、ルール上夕方まで居なければならない場所」としての認識しかなかったのです。

もちろん心に余裕などは微塵もありません。
なんせ一か月前まではオフィスで仕事どころか、社会復帰さえほぼ諦めていたくらいですから。

(とりあえず、どうすればいい?
 周りはみんな忙しそうだ。
 それに独特の結束感というか団結感というか、
 とにかく目に見えない強固なバリアが張られているようだ)

私は時間の経過と共に、少し周囲を見回す精神的余裕と、体の力が抜けて呼吸が楽になっていく自律神経的平静を取り戻していきました。
しかし、それに反比例するように次第に心が重く沈んでいくのを感じました。

緊張に紛れて自分では気が付いていませんでしたが、緊張の暗雲が晴れていくにつれてそこに本来隠れていた”うつ”状態が顔をのぞかせてきたのです。



「やばい、テンションが全く上がらない。
 朝なのにもう疲れている。
 周囲の人間が全て私とは全く無関係の赤の他人に感じる。
 まあ実際その通りなのだが。
 この疎外感、そして身の置き所の無さ。
 不要な存在に注がれる冷たい視線。
 ここでこれから毎日仕事を?
 いや、そもそも私に出来る仕事があるのか?」


自分の席に着いて暫く経った瞬間から私の心の中はひどく乱れていきました。
何度も逃げ道を探しましたが結局それらしいものは何も見つかりません。
周りで電話番をする新人の女性社員にさえ劣等感を抱き、益々卑屈になっていく自分を感じました。
次第に伏せ目がちになり、周囲で業務がてきぱきと遂行されていく様子に徐々に圧倒されていきました。

そんな時でした。
部長席からC部長がわざわざ私の席までおいでになり、挨拶をしてくれたのです。
(何とお辞儀付の上、これまで通り敬語で)

C部長:
「お早うございます。
 これからどうぞよろしくお願いします。
 ペコリ<(_ _)>」


オペラ:
「すいません、挨拶が遅れました。
 今日からお世話になる事になりました。
 これからよろしくお願いします」


私はC部長が自分の事を気にかけて頂いている事に恐縮し、そして緊張のあまり挨拶に行くことも忘れていた自分の不躾さに自己嫌悪するしかありませんでした。
とにかく、心折れて倒れそうなところに強烈な一発を喰らった感じになりました。

しかし、とりあえずフロアの中ではっきり声を出してしゃべったことで気持ちは多少晴れました。

それから暫くすると、異動後の様々な手続きや説明をそれぞれの担当者から受ける講習会のようなものが始まりました。

(出来るだけ笑顔で、声に抑揚を持たせ、姿勢を良くしなければ)

私は落ち込んだ気持ちが外に出ないよう、可能な限り気を付けました。
顔が引きつって妙な笑顔になっていないだろうか?
声が上ずって変な話し方になっていないだろうか?
ちゃんとロレツはまわっているだろうか?
話している内容が矛盾して意味不明になっていないだろうか?
目は生きているだろうか?
態度が卑屈で心が病んでいるように見えていないだろうか?
などなど……。

しかし見かけに気を付け過ぎた結果、講習で教えて頂いた内容はほとんど頭に入りませんでした。

こんな感じで社会復帰1日目は全く仕事をすることもなく終わりました。

そして放心状態で帰宅。





本当に疲れました。
当初この一日を終えれば夜は割と気楽に過ごせるのではないだろうか?などという考えを抱いておりましたが、甘かったです。

家に帰っても全く気が休まりません。
昨日の夜とほぼ同じ心境です。
再び明日のことで頭がいっぱいになるのです。

おまけに腹も減りません。
減らないのですが、無理して食べました。

晩御飯を食べ、相変わらず呆然としているとあっという間に就寝の時間になりました。

そして布団の中で考えることもやっぱり同じでした。

(私はこの先本当にやっていけるのだろうか?
 そう遠くない未来、
 「すいません、やっぱ無理でした」なんて事をC部長に告げる日がやって来るのではないだろうか?
 明日もあの雰囲気の中で一日を過ごさなければならないのか。
 テンションが上がらない。
 希望が湧いてこない)


どうでしょうか?このネガティブ具合。
書いていて自分で自分が哀れになってきました。
可能ならば抱きしめてあげたくなりました。

でも、とりあえず、曲がりなりにも復職を経験しました。
限りなくグレーですが社会復帰です。
この経験は未来の私に一体どういう影響を与えているのでしょうか?
5年後、10年後の私はどうなっているのでしょうか?
私は今間違いなく人生のターニングポイントに立っていますが、これから昇っていくのでしょうか、それとも再び底に張り付くのでしょうか?

減ったとはいえ未だ投薬を続けながらの通勤です。
まだまだ安定した生活とは程遠く、それまではひたすら登り続けなければならない苦難が待っています。
でもとりあえず最初の一段には立ちました。
(ちょっとしたことで今にも転げ落ちそうですが)


という訳で、ネガティブだらけで自分でも驚きの
復職への道――完――
です。

新年へ
……続く。
 


最後まで読んで頂き、感謝、感激です。 

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コメント
444: by shimasan on 2015/01/01 at 22:43:52 (コメント編集)

復職おめでとう!
でいいのかな?記事の続き
待ってますよ^^

445:Re: タイトルなし by オペラ on 2015/01/01 at 23:08:58

> shimasanさん
コメントあざっす。

一応復職しました。
とりあえず路頭に迷う事態は避けられたようですが、
一寸先は全く見えていません。
これからどうなるのか不安だらけの毎日ですが、また気が向けば経過も綴っていこうと思います。

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